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きぐるみ隊


「さあ!ハロでてきてくれ!」

カガリのかけ声と共に透明化されていたカラフルな3体の
ハロが宙に表れる。くるくると回転すると、カガリの足下に
転がってくる。

「ハロ~。へんしんすることにしたんだ」
幼女はしゃがんで、その球体の頭を撫でてやる。

「あのな、もしかしたらへんしんしなくても大丈夫だと
思ったんだけどな、あのな、わたしの言い方が悪かった
みたいでな、ふたりにけいさつに行ってもらえないみたい
なんだ。だからな・・・ぐすっ」

話している中で、自分の不甲斐なさを思い出してしまい
じわじわと再び涙が盛り上がり、瞬く度に大きな瞳の長い睫毛が
水分を含んで輝く。

「おい?大丈夫か?」
「ってか、その球体、ほんとすげーなー」

スティングとアウルの2人がカガリの背中に問いかけると、
彼女はハロの差し出したハンカチで涙と鼻をふいて
振り返った。ちょっと前までは涙も鼻もハロがふきとってやったのだが
カガリが4歳になった時に、「もうじぶんでできるんだぞ!」と
彼女が自分でそうしたことをするようになっていた。

「わたしは大丈夫だ!さあこれからへんしんだ!
ハロ、たのむぞ」

キッと空へ顔を向け、同時に右腕を空に高々とかざし
カガリは雄々しくも可愛らしい声を上げる。

「へーんしーん!!
とう!」

「とう!」のかけ声と共に彼女は飛びあがり
間髪おかずに白い煙がもうもうと広がった。
普段なら警察に通報されてしまいそうな
光景だったが、この公園でのどかな時間を
過ごす人々には
「あら、可愛いお嬢ちゃんがお兄ちゃんと
手品の練習かしら?」
と温かい目で見てもらっていた。



で・・・・・
2人の青年はその一連の様に驚きで目を見開き
口を開けたまま佇んだ



「あ、あれって・・・」
「ああ、どうやら・・・」

風邪がぴゅうと吹いた時、彼等には見えていた。
その真っ白な煙は、1つのハロがどこからか取り出した
「かがりたん専用ドライアイス容器」と黄色地にピンクの文字の入った
小さなボールの中の山盛りドライアイスに水をかけて出されていることに・・・
そしてこれまたどこから取り出したのか、その煙を
ちゃんと方向性を持って飛ばすように「かがりたん専用
ドライアイスの煙を飛ばす専用うちわ」と藍色地にエメラルド
グリーンの文字の入ったウチワで飛ばされていることに・・・

そしてその煙を飛ばしているハロの後ろには、他のハロが
脚を地面から1メートル程延ばし、また腕も数メートルの
長さに円形を描いて延ばし、両手を組んで立っている。
さらにその腕からは黒いカーテン(金色のフリルが付いている)が垂れ下がり、
さながら服屋の簡要フィッティングルームのようになっていた。

「もしかしなくても、あの中にさっきの子が居るんだよな」
「そうじゃないか・・・・・?」

2人はそのカーテンを吊るしているハロの状態を
見るためにドライアイスを扱っているハロをすり抜けようと
すると、そのハロは煙の流れる位置を変え、彼等
の目くらましをすると共に、口から細いコードを2本出して
手の甲に軽く触れる。触れるとそこに微弱の電気が走り
ぴりりとした軽い痛みが体に走るようにできており、
2人は、結局カーテンのハロに近づくことはできなかった。

そしてそんなことが外で起きていることに頓着しない
カガリは、その頃カーテンの内側で

「ようし!はろ!ちゃんとじぶんで着替えるからな!」

と地面(と言っても3体目のハロが敷いた
ふわふわとして暖かい生地でできている
小さな円形のラグの上)にちょこんと座り
サロペットパンツを脱ぎ始めた。


ーーーー彼女よりも年上なキラ達であったならば、
「きぐるみ隊」のメンバーは「とう!」のかけ声と共に
一瞬んで変身をすることが可能なのだが、彼女には
それはまだできない。そこで、彼女はしばしの時間を
使用し、ハロの助けを借りて着替えをしなくては
ならないのだった。
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Author:andc/zero
ちょっと遠回り?でもじつはそれが直線だった。そしてちゃんと理想に向かって歩いてる、そういう感じでいきたいです。

        
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