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きぐるみ隊  4歳児カガリたん その3の3



もきゅ、もきゅ、もきゅ。
もく、もく、もく。
ごっくん。

「うま~~~~~~~~~~!」
「うん、うまい」
「そうか、良かったな」

青年2人と幼女は仲良く並び、芝の上で
近くの露店に出ていた「はにーぽっぷこーん」
を頬張っていた。





先程、カガリがハロ達を透明化させた後、2人に話があると
彼女は言ったのだったが、その時丁度風の流れが変わり
道向こうに出ている幾つかの露店から食欲をそそる、何とも
言えない香りが漂ってきた。特に、甘い香りにカガリは
引き付けられ、じっとその香りの先を目で追った。
カガリのその様子にスティングが「お腹すいているのか」と
問えば、カガリはふるふると頭を横に振ったが
彼女は、自分から「話がある」と言ったに関わらず
じっとその香りの先を見詰めていた。

カガリは、いつもラクスを始めととした仲間の作る、
素材と、作り方に細心の注意を払われた、安全で心の
籠ったおやつを食べている。もちろん(仲間が)店で購入
したり、(先日のように)お土産としてもらうこともあったが、
露店でおやつを購入した経験などなく、(ラクスや
キラ達が与えようとはしなかった)カガリはその自分に
とって未知の、しかも自分の好きな香りのするソレ
の味を確かめてみたいと、「ちょっと食べてみたい」と
思ったのだった。

スティンは、大きな瞳で、サロペットパンツの
ももの辺りを無意識にきゅっと掴んで、露店を
見つめているカガリの可愛さに、彼女の頭を一撫で
すると、「ちょっと待ってな」と言い残し、すばやく
露店まで走り、SサイズとMサイズを1つづつ、そして
炭酸の効いたジュースを3つ手に携え戻ってきた。

スティングがSサイズの、顔を近づけると暖かで、甘い
香りの漂うハニーポップコーンをカガリの目の前に持って行き
「ほら」と言えば、彼女は目をキラキラさせてそれを覗き込んだ。
しかし、そこで彼女は思い出した。「知らない人から物を
いただいてはいけませんわ」とのこれまたラクス様のお言葉
である。

「そうだった・・・。らくすたんに言われてた・・・。
でもこの人はわたしのために、これを買ってくれたんだ。
どうしよう・・・」

カガリは、ラクスの言葉とスティングの優しさの狭間で
混乱し、とうとう幼い頭で上手く纏め上げることができず
涙目になってしまった。

と、その時、この事態を遥か彼方の遠くからハロを通し観察
していたラクス様(もちろん、モニターの前には仲間の皆が
ハラハラしながら見ていたのだが、何しろラクス様は最強で
ある。特等席は彼女のものとして存在していた)は、実はハロを
通し情報を得、ダコスタにその「はにーぽっぷこーん」と炭酸
ジュースの内容 を分析させており、且つ、空間瞬間移動に
より、スティングの手にあったものの全てが店先ですでに、
無農薬のものと入れ替えさせていた。もちろん、スティングを
含めその場にいた誰もそんなことに気が付いたものはいな
かった。

「カガリさんが帰っていらしたら、もう少し、こういうことに
つきましてもお話しないといけませんわ」
「うん、そうだね、カガリのためだもんね」
「キラ、カガリさんを悲しませないようにお話いたしましょうね」
「当たり前じゃないラクス・・・」
「キラ・・・」
「ラクス・・・」

「というか、カガリは今泣きそうなんですけど」

ハラハラとモニタに釘付けでカガリを見守るアスランに
対し、ピンクのオーラを醸し出す2人にぼそっと突っ込むのは
シンだった。

「そうでしたわ!ハロを通しカガリさんに連絡ですわ!」
ラクスははっと我に返り、通信機を通じカガリにのみ
聞こえる周波で話し掛けた。

「カガリさん、聞こえますか?」

涙目になったカガリを心配し、アウルとスティングが
カガリの顔を覗き込んでいるその時、カガリの頭に
ラクスの声が響く。

「らくすたん。ひっく。ひっく。だって~
ぐずん。どうしたら良いのか・・・。ぐずん」

「良いのですよ。大丈夫ですわ。その方の
お気持ちをいただいて下さいな」
「本当か!?うん!分かった!!」

にぱあ~と花咲く笑顔を、スティングとアウルに
向け「いただきます!」とスティングがポップコーンを
持つ手にそっと小さな手を添えた。

いきなり叫んだかと思えば、にこやかに笑うちびっこに
更にビックリするものの、自分たちを怖がらず、
手に触れてくる小さい存在に、心をすっかり許して
しまってきている2人だった。


そして冒頭にたどり着く・・・。
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Author:andc/zero
ちょっと遠回り?でもじつはそれが直線だった。そしてちゃんと理想に向かって歩いてる、そういう感じでいきたいです。

        
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