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《きぐるみ隊》 4歳児カガリたん その3の2

世界平和の使者《きぐるみ隊》 4歳児カガリたん その3の2


「わたしは、通りすがりの女の子だ!」
「ほお」
「もう、おおきいんだぞ!」
「はあ」
「それで話があるんだ。2人に」
「へー」

公園内の芝の上にあぐらをかいて座る
アウルとスティングの前で、金髪の少女は
胸を張ってそう述べた。

いきなり現れた幼女の周りには、丸い球体が
ぽんぽんと飛んでいる。そしてその幼女は空から
降ってきた。・・・・・・非現実的である。
そのことは2人にも分かっていた。

「えーーーーっと、それで話って何だ?」
見た目、ちょっと恐そうなスティングだが、
実は面倒見の良い彼は、小さい子供を怖がらせないよう
彼女の目線に合わせ、芝に立て膝を付いた。

「それはな~」
「ねえ、その前にさ、ソレ、何?」
「へ?」
「その、まるいヤツ。周りに飛んでんじゃん?」

カガリが小さな人差し指を立て、話し始めた時
アウルがハロを指差して言った言葉にカガリは
改めて自分の周りのハロに気が付いた。
ハロが居ることがあまりに自然だったカガリは
大きな失敗をしていることに今気が付いた。

『宜しいですか、カガリさん。今回のお仕事では
始めは普通の女の子、としてお話されて下さいね。
もしかしたら彼等は、すぐに自分たちの過ちに
気が付いて下さるかもしれません。
それですから、彼等に近づく時にはハロを
透明化しておいて下さいね。ハロに命令すれば
すぐになりますからね』

そう、
ラクスはカガリが出かける前に、にこやかな
笑顔でそう告げたのだった。

「うにゃ~~~~~~~~~~~~~!」
「うにゃ?」
「にょわ!にょわ!」
「にょわ?」

カガリはばたばたと手を上下し、カガリの言葉を繰り返す
アウルとスティングの前で飛び跳ねた。

「何もない!何もないんだぞ!うん、何にもない!」
「え?だって、いるじゃん?そこに・・・」
「うわ~~~~!ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「ちょっと、って・・・」

彼女は彼等の言葉を最後まで聴かず
ハロを集め、2人の青年に背を向けしゃがんで
丸い球体にひそひそと話始めた。

「お前達透明になれるのか?」
ピコピコと光る目はきちんと彼女の言葉に
肯定の感情を示しているようだ。その反応に
カガリは、大きく頷きハロの頭を撫でてやる。

「お前達はすごいなあ。それじゃあ、ちょっとだけ
透明になってくれな?」
ピコピコ!3体のハロは軽やかに一回飛び跳ねると
ぱっと姿を消した。

「おお!すごいなあ~。でも、どこに居るのか
分からないぞ・・・」

カガリはちょっと不安になり、思わず涙目になる。
するとその頭の上や左右の手に、丸い形態のものが
すり寄っている感触がした。

「あ!お前達~。ちゃんと居てくれるんだな!」

カガリはぱあっと顔をほころばせ、見えないながらも
球体を両手に抱き込んだ。そして一頻りの抱擁の後
後ろを振り返り、アウルとスティングに向き直った。

「と、いうわけで、な?何もないだろう?」

ニコニコニコ~っと笑顔で言うその姿は可愛い。
可愛いが、しかし。

「それ、強引すぎだから・・・」
「諦めろ、アウル。何も見なかったことにしておいた
方が良いぞ。きっとその方が脳みそを痛めなくて済む」

芝の上で、満面の笑みで仁王立ちする幼女を前に
2人の青年は風に吹かれていた。




続く
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Author:andc/zero
ちょっと遠回り?でもじつはそれが直線だった。そしてちゃんと理想に向かって歩いてる、そういう感じでいきたいです。

        
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